若手社員お悩み相談所若手社員お悩み相談所

若手社員お悩み相談所 第11回

お給料アレコレ

お給料アレコレ

給料…給料がもっと欲しいよぅ…。リッチな暮らしがしたいよぅ…。

給料のことを言う前に、あんたはまず浪費癖を直しなさい…。ていうか、突然何を言い出すわけ?

だ~って、かたやメジャーリーグだ移籍だ100億円だって選手もいるのに、私の給料はどうして万単位なんだろうなぁと…。私がここでどんなに頑張っても億単位の給料は貰えないんですか? そもそも、給料ってどうやって決めてるんだろ~。

100億円、いいですよねぇ…。私だって貰ってみたいですよ…と、そうじゃなくて給料の決め方でしたっけ?

それはですね、会社によって決め方は多少異なるはずですが、大体においては「給与規定」なるものがあって、等級とか評価によって算定される計算式になっていると思いますよ。

私も昔、コンサルタントに依頼してこの計算式を作ってみたことがあるのですが、いやぁ複雑怪奇でしたねぇ。

でも逆に、あの複雑怪奇さがいいのかもしれません。だって、払う方も貰う方も根拠がよくわからないんですから。

ええ~!! 何それ、いい加減~!!

おっと、そういう風に受け取られてしまいましたか。申し訳ありません。

でもねぇ、よく「給料の金額が納得できない」とか「納得できる理由が知りたい」というせりふを耳にしますが、そうは言っても本当に「誰もが納得できる金額」「誰もが納得できる理由」なんてあると思いますか?

聞いたことあります?

そう言われれば聞いたことはありませんけど…。でも何だかそれって開き直りのようにも聞こえますよ…?

そうですね、確かに開き直っています。私は、誰もが納得できる金額の給料、納得できる理由が存在することは不可能だと思っていますからね。

逆にあなたに聞いてみたいのですが、あなたはいくら給料を貰ったら納得できますか?

そして納得できる理由には具体的にどんな項目が必要だと思っていますか?

急にそんなこと聞かれてもなぁ…。いやぁ、俺は今の給料で不満はありませんよ。でもまぁ、今の倍給料が貰えたら嬉しいですけどね。

それはそうですよね。

それじゃあ、社員全員が今の給料の倍額を貰えたら納得できると仮定しましょう。そうすると我が社の人件費は単純計算でも倍になります。

それでも会社は存続していけるでしょうか?

う…それは難しいんじゃないですかねぇ…?

そうなんです。早晩立ち行かなくなることは目に見えていますね。

つまり、給料すなわち人件費は会社によって払える金額がおのずと決まってくるのです。

業種間格差、企業間格差によってまちまちですが、どこの会社だって払える範囲内で精一杯の金額を出しているはずですよ。

え? どうしてそう言い切れるのですか?

人件費をケチれば、その分会社の利益が増えます。これは会社にとってのメリットです。

でも多くの会社はそれをしていません。なぜなら人件費をケチることのデメリットの方が利益よりも多いからです。

さて、では人件費をケチることのデメリットとは一体何でしょうか?

人件費ケチる会社なんて入りたくないですよ…。

そう、優秀な人間が入社してくれなくなるんですよ。それに輪をかけて、今働いてくれている人たちも転職していってしまいます。優秀な人材を確保するためには、経営者はできる限り良い給料を払わなければならないのです。

とくにこれからの新しい、未知の経済状況を乗り越えていくためには、優秀な人材確保は企業として極めて優先順位の高い要件ですからね。

だから多くの企業は、会社が潰れない範囲内でできる限りの給料を払っているはずなんです。

なるほどね~。でも実際問題「あの人より給料低くても仕方ないけど、この人と同じ給料じゃヤル気がなくなるよ~」なんてことが多々あるんですけど…。

会社には払える給料に限度額があって、全員に納得してもらえる給料を払えないことはわかりましたけど、仕事ができない人を見ているとどうしたってそんなことを考えちゃいますよ~。

それがいわゆる「社員の評価」というやつですね。

前述した「納得できる理由が知りたい」なんていう疑問はここから派生しているのでしょう。

ただ、この評価というのが曲者でねぇ。

え? 別に普通に公平に評価すればいいじゃないですか。なんで曲者?

それは、次回に詳しくお話ししましょうか。

次回は、給料に関する社員の評価と、評価を主体とした成果主義についてのお話をいたします。

デジセン商事のビジネスマナー学習書籍・DVD 好評発売中!

Copyright © DIGITAL SENSE CO., LTD. All Rights Reserved.

PAGE TOP