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デジセン商事.com若手社員お悩み相談所第12回:「社員の評価とお給料」

若手社員お悩み相談所 第12回

社員の評価とお給料

社員の評価とお給料

 さて、前回は給料には会社によって払える総額があるということ、会社は払える範囲内でできる限りいい給料を出しているはずである、ということをお話ししました。

 とはいっても、「俺の方があいつより仕事をしているのに、なんで給料が同じなんだ!」とか、往々にしてそういう不満が出てきますよね。

 会社が払える給料総額に限界があるのだとしても「納得いかん!!」というこの思いをどうすればいいんでしょう。俺としては、ちゃんと働きの内容を見た上で給料に差をつけて欲しいんですけど…。

 おっしゃる気持ちはわかります。

 よく給料に対して「納得できる理由を知りたい」なんて聞きますが、それはつまり自分自身に対する会社の評価を知りたいとか、会社の評価に納得ができないということですよね?

 ただ、この評価というのが曲者でねぇ…。

 どうしてですか…? 前回もそんなことをおっしゃっていましたが…。公平に評価し判断すればいいんじゃ…。

 通常会社というのはピラミッド型の組織形態を取っていますから、平社員の評価を課長が、課長の評価を部長が…というように順繰りに評価していきます。

 このとき上司から良い評価をもらった人は、まぁ大きな不満はないでしょう。

 問題は上司から低い評価をもらった人の気持ちです。自分を低く評価されて、上司を快く思える人はまずいないでしょう?

 そりゃあ頭にきますよ。人間関係にもヒビが入っちゃいますねぇ…。

 そうですよね、それが普通の人間というものです。

 ところが上司の立場からすれば、そうして低い評価をすることで人間関係が悪くなる、自分が恨まれてしまうことは明らか。

 なんとすべての部下に対して良い評価を与えてしまうケースが出てしまったのです。

 え〜っ、それって5段階の通信簿に先生が生徒全員に5をつけるようなものじゃないですか。そんなの、もはや評価じゃありませんよ。

 全くですね。

 評価を極めた成果主義制度に関しては後程お話しいたしますが、そもそも今のように「社員の評価」が注目されるようになったのは、高度経済成長が終焉を迎え、豊かな生活を享受する時代になってきてからだと思います。

 どういうことでしょう?

 第二次世界大戦敗戦後の日本は、アメリカの傘の下軍備の憂いなく経済に専念できたおかげで、高度経済成長を実現しました。

 例外はもちろんありますが、企業の売り上げも右肩上がりで、それに伴い給料も右肩上がり。この状態は経営者にとっても社員にとってもハッピーな状態ですよね。この頃であれば、たとえ全員同じ評価でも全員昇給できたわけですから、不平不満は表面化しないで済みました。

 ところが、現在は高度経済成長期も過ぎ去り、物資にあふれた豊かな環境になり、商売そのものが難しくなりました。極端な言い方になってしまいますが、「作れば売れる」時代は終わってしまったのです。

 そうなると企業の売上も低迷してしまう。売上が低迷するということは給料の伸びも低迷するということ、社員に払える給料の総額が増えなくなってしまったのです。

 なるほど。それで総額が増えないから、給料の差を個々人の能力の差でつけるようになったのですね。

 ええ。売上が伸びない時代になると、経費を増やさないようにしなければなりません。

 経費のうちウェートが高いのが人件費です。今いる社員1人1人に倍の仕事をしてもらえれば人員は半分で済むという単純計算もあり、給料格差をつけることで個々人が競い合って仕事に励むだろうと「社員の評価」が注目されてきたのでしょう。

 ここ最近欧米を模して採用された成果主義という手法は、その「社員の評価」を極めたやり方と言っていいと思います。

 へぇ…。でもその成果主義も、そのせいで人心が荒廃してきたとか、成果主義の破綻とか、そんな記事をよく新聞や雑誌で見かけるようになりましたが…。

 そのようですね。例えば営業のように結果がハッキリと数字で出る職種では、成果主義も比較的わかりやすいでしょう。

 ところがこういった営業職種は、成績が良いときはいいのですが、例えば1つも売ることができなかった月の給料はかなり厳しいものになってしまいます。

 基本給が低いケースが多いでしょうからね、飴と鞭です。

 それで営業成績の悪かった人が翌月から発奮して、頑張ってくれるといいんですけどねぇ…。

 そう、それが成果主義の狙い目なのです。

 働きが悪かった人には発奮してもらう、働きの良かった人には充実感を味わってもらってより働いてもらう。

 ところが、発奮しても成績が上がらない人はどうすればいいのかというケースが出てくるわけです。そんなに簡単にはシナリオ通りにいきませんよね。人生にはつきもののことです。

 頑張っても成績が上がらない…かぁ。いや結構ありそうですよね、そういうこと。

 でも頑張ってはいるんですから、その努力は認めてもらえないんですか?

 残念ながら認められません。結果がすべてです。

 そしてその非情さこそが、成果主義の効果を発揮する要件でもあるのです。

 しかしまぁ、それでは食べていくことができない給料しか貰えないような人は退職するしかありませんよね。「成果なき者は去れ」といったような非情な言葉で表現されることもあります。

 うぇ〜。ウチはそこまでの成果主義じゃないみたいですけど、会社がそんな雰囲気になったら、みんなで協力して仕事をするなんていうことはなくなっちゃいそうですね。逆に足を引っ張り合いそうだなぁ…。

 そうでしょうね。成果を出して会社からの評価も高い、そんな人の仕事に協力すれば、さらにその人がおいしい目を見るだけですからね。

 協力するどころか、失敗すればいいのにと願う、それが人間の感情というものでしょう。

 成果の数字がハッキリしている営業職ならまだしも、この成果主義が内勤や現場の職種にまで採用されたらどういう状況になるでしょう。

 人事部や経理部の「成果」ってなんでしょうねぇ? 現場だって、みんなで協力して初めて製品ができあがるのに…。

 全くです。

 経費削減や社内改革のために十分な検討もされないで導入された成果主義は、どこかで行き詰ってしまうことでしょう。

 なるほど、成果主義もうまく運用するのは難しいんですねぇ…。

 でもなぁ、だからって社員の能力によった差を全くつけないとなると、逆に能力のある人のヤル気がなくなっちゃうんじゃないですか?

 私としては、評価と言ったって所詮人がするものですから、完全に公平な評価というものはないと思っています。それに、会社はそこに在る人たちから成っているものですから、その人たちの心が荒廃していくようなことがあるのは嫌ですねぇ。

 社員全員を満足させられる給料形態、評価制度は存在しないというのが私の持論です。

 このように、会社の給料形態や評価制度は経営者・経営陣の判断によるところが大きいものです。自分の能力をもっと評価して欲しいと思う人がいれば、それが今いる会社で叶うのかどうかを見極めて、もっとシビアな世界へと飛び込むのもひとつの選択肢なのかもしれませんね。

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