ビジネスマナーからお悩み相談まで! デジセン商事.comは社会人の皆様を応援するコンテンツを配信中です!
小言社長の今昔物語

第6回 〜親戚〜

 私には上に兄がいます。男の二人兄弟です。家内には弟がいます。そして、どちらも兄弟と疎遠です。別に喧嘩をしているわけではないのですが、めったに会うことはありません。可哀想なのは私の子どもたちです。男兄弟なのですが、叔父さんとか叔母さんとか従兄弟とかいう関係に非常に希薄になっています。

 半世紀近く前の私の子ども時代は、親戚との関わりが当たり前のごとくたくさんありました。私の父と母の兄弟は7、8人だったでしょうか。母親が違うとか何とかいろいろな事情があった親戚もあったので、子ども心にも親戚とは何といろいろたくさんいるものかと思いました。

 その頃は今のような多種多彩な娯楽はありませんでした。そして、まだまだ父親が家長として家族に威厳を持っていましたから、子どもも父親に服従して行事にはついていったものです。法事は勿論のことですが、花見で親戚がたくさん集まるなんていうことは、今ではあまり見られない光景ではないでしょうか。

 親戚の家族がたくさん集まれば、それぞれいろいろな事情を抱えているわけですから、世の中には親戚と言えどいろいろな家族があるのだということを学びます。子ども心にも親戚というものは一族郎党という意識が漠然とありましたから、まったくの赤の他人とは違って最初から打ち解けることができました。年代もいろいろです。老若男女、性格いろいろ。これに勝る人生勉強はそうはなかなかありません。

 私の子どもは勿論のこと、今の時代この親戚と肌触れ合う人生勉強の機会がほとんど失われたと言っていいのでしょう。地方、田舎ではまだまだ失われていない世界ですが、都会ではハッキリした現象だと思います。

 その都会ではマンションの建設ラッシュです。都会で一戸建てに住むということは、地価の値段を考えるとなかなか難しいことになってきました。そういった事情とは別にしても、マンションの良さはその独立性にあります。マンションの住人と別に親しく交わることを強要されない点です。同じ階の住人とはおろか、両隣の住人とも挨拶程度ということは当たり前です。

 しかし昨今では、マンション内での犯罪事件の増加に伴い、住人の間の親睦を深めようという機運が出てきたようです。マンションの防犯を確立する上で、住人同士が顔見知りになるということは、決定的な役割を担うからです。住人が知らない顔の人間がウロウロしていれば怪しいと一目瞭然です。

 いろいろな人間と関わりあわなければならないということは、余ほどの人間好き以外誰でも気疲れするものです。人と関わりあう煩わしさを二の次にして、住人同士の交流を深めていこうとする傾向は注視する価値があると思います。人とあまり関わり合いを持たないマンションライフより犯罪防止を選択したということになるのですが、潜在的に人との関わり合いを求める気持ちが、心の奥底に芽生え始めているということも言えないのかなと考察しています。

 防犯対策のほかに、高齢者対策もあります。核家族が進んで、高齢者の二人暮し、一人暮らしは確実に増えています。同じマンションに誰がどういう人が住んでいるのか分からなければ、いざという時に手助けしようもありません。今後こういった傾向がどのように展開していくのか、大変興味があります。

 最近の結婚披露宴では、新郎新婦の両隣に仲人さんの姿が見られなくなりました。仲人を立てなくなったのですね。雛壇に新郎新婦の二人だけが座っているという光景が当たり前になりました。

 私の感覚では、結婚するに当たっては仲人を立てるということが当たり前でした。会社の上司、あるいは恩師にお願いすることが多くありました。仲人を立てなくなったのは、やはり人間関係の煩わしさを敬遠した結果なのでしょうね。

 転職が別に珍しいことではなくなった今、上司に仲人をしてもらっていたら転職しづらいでしょうしね。仲人という存在自体が、これからの結婚生活の縛りにも感じられるのかもしれません。私が仲人していただいた方には、『仲人は親も同然だからね』と言っていただいていまだにお世話になっています。

『コミュニケーション不全』ということがよく言われます。人と人との関わりが少ない、うまくいかない。人との関わりより個人の自由を優先してきた結果かもしれません。人との関わりについて、これから原点回帰していくのか、あるいは新しい方向に向かっていくのか、私は大変興味深く見守っていきたいと思います。

トップページへこのページのトップへ

生かせビジネス格言小言社長の世の中ウォッチング小言社長の今昔物語

最新の記事

商品紹介

.